利用者ブログ「好きなものについて」近江デジタルキャリア草津駅前オフィス 就労継続支援ブログ250424②

【ODC利用者ブログ】「好きなものについて」②

今回は万年筆を使うようになった「障害に類似する事情」について。
今は字を書くことを楽しんでいますが、10年くらい前までは字を書くことが苦手でした。誤字脱字が多く1枚の履歴書を書き上げるのに何枚も書き損じるありさまで、そのことで悩んで誰にも相談できず就職活動に及び腰になってしまいました。

転機となったのは体を壊して配送員の仕事をやめ、とりあえずの生活費を稼ごうと生まれて初めてコンビニでレジ打ちの仕事をした時のこと。その際に本社のマネジャー経験のある店長から「なぜあなたは左手で釣銭を取ろうとするのですか。右手で取ってください。」と注意を受けました。即座に意味を理解できずびっくりしました。こんな指摘をされたのは初めてですから。同僚の年配の女性からもぎっちょ(左利きに対する侮辱的な言葉であるとされますが、侮辱として用いられていなかったのであえてそのまま書きます。)なのねと言われ、しばらく呆然としました。

それから数年たち、ついに字を書くことそのものが困難となり、障害を疑って支援を受けることになったのですが、その際に様々な検査を受けて上記のエピソードを話した結果、知らないうちに矯正を受けていた可能性が高いとなり、矯正を解除すべく左手で字を書くように練習を始めたのです。

もちろん何十年にわたって使っていなかった手ですから筆圧をかけることすら知らない、ボールペンなんて使えたものじゃないので、それなら再挑戦してみようと筆圧を必要としない万年筆を手に入れ、リハビリとも呼べるトレーニングを始めたのです。

それ以来筆記は(もちろんのことその他の動作も)左手で行っています。それに連動するかのごとく活舌の悪さ、吃音のような症状が緩和されていきました。もちろんこちらも就職活動において足かせになっていたのは言うまでもありません。本人の意思に反する利き手の矯正は悪影響が生じる可能性があるとされますが、私の場合は見事にそれに当てはまるパターンだったようです。

二回にわたって初めて書いたブログを最後までご覧いただきありがとうございました。

【今回のブログ記事は、ODCの利用者さんがライティングして下さいました】

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